十人十色恋模様
私が彼らの喧嘩を止められるのは、私が先輩だからというのあるかもしれないけど、大きい理由は仁くんだ。


昔、2人の喧嘩の仲裁に入った時に宇月くんは私に『このシュークリームを食べてくれたら喧嘩をやめるよ』と言った。


なんの疑いもなくそのシュークリームを食べ、口の中が火の海と化した。


そう、激辛シュークリームだったのだ。


あまりにも辛く、悲鳴をあげて泣き出してしまった私の所に仁くんがかけつけ、水道へと直行。


仁くんは私のそばに寄り添い、落ち着くまで背中をさすってくれた。


まあ、犯人の宇月くんはその後、仁くんにこっぴどく怒られたらしい。
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