十人十色恋模様
遡ること30分前。


「あの!四季と距離を縮めたいんですが、どうしたらいいでしょうか!?」


真剣な眼差しで俺たちに訴えかける宇月。


俺と双葉は顔を見合わせ、2人で盛大なため息をついた。


「ほらやっぱり四季のことだったじゃん」


「な〜んだ。部活とか勉強の事かな?って思ったのに」


「それで?具体的にどうやって距離を縮めようとか考えているわけ?」


俺が問うと宇月は困ったような表情をする。


あ、なるほど。


いい案が浮かばないわけだ。
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