COLORDAYS

「…。」

サラはすぐに視線を外し、屋上から出ようとする。

「待ちなよ、」

アズマはそんなサラの腕をつかみ
サラの脚もピタっと止まる。

「煩かったら謝るよ。名前は?」

「……。」


サラはアズマの腕を振りほどいて
アズマと向き合う体制に入る。



「人に名前聞く前に自分が先に名乗るのが礼儀じゃないの?」

「…てめ。!!」

カナメが掴みかかろうとするのをナツキが止める。

「すまねえ、俺はアズマ!で?君は?」

ニッコリ笑うアズマにサラは顔色を崩さず

「サラ」

一言だけ呟いた。
< 26 / 184 >

この作品をシェア

pagetop