COLORDAYS
「…。」
サラはすぐに視線を外し、屋上から出ようとする。
「待ちなよ、」
アズマはそんなサラの腕をつかみ
サラの脚もピタっと止まる。
「煩かったら謝るよ。名前は?」
「……。」
サラはアズマの腕を振りほどいて
アズマと向き合う体制に入る。
「人に名前聞く前に自分が先に名乗るのが礼儀じゃないの?」
「…てめ。!!」
カナメが掴みかかろうとするのをナツキが止める。
「すまねえ、俺はアズマ!で?君は?」
ニッコリ笑うアズマにサラは顔色を崩さず
「サラ」
一言だけ呟いた。