COLORDAYS
「ごめんね、急に?水溜り見つめてるから不思議な子だなって思って、声かけちゃった」


ずっとニコニコしている男

なんだろう。この人の笑顔…不気味

「あれ?人見知り?ごめんね!ただ、あまりにも綺麗だったから頭より身体が動いちゃった」

一歩と近寄る男の足は水溜りに映る空の風景をビチャっと消す。

サラの耳元に近づいて囁く

「君は梅雨明けの匂い…好き?」


ゾクッとサラの体が危険信号を鳴らす

この男…怖い。

「はは…ごめんごめん!じゃ…またね」


スウーと離れて歩き出す男の背中を見つめる
サラは微かに震えてる自分の体をギュッと抱きしめた。



「また、そのうちね。サラちゃん」


風に流れるように男の呟いた言葉は誰にも聞こえなかった。
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