君と僕の21日間
「あ、やべ。もう16時半じゃん。」
何度も何度も書く文面を考えてたらいつのまにか家を出る時間になっていた。
『今日、将現の祭り行く』
そう一言だけ送ってから、新しいTシャツと半パンに着替え、ビーサンを履いて家を出た。
勝の家までは、自転車で10分で着く。
花火を買うためにコンビニに寄った。
夏祭りだからか、ほとんど売り切れていて、2480円もする打ち上げ花火のセットしか残っていなかった。
財布の中には、3000円しかなかった。
出店でなにか買うことを考えると出来れば使いたくない。
「ま、誰か買ってるか。」
花火は買わずにコンビニを出た。
もう浴衣姿の女の子たちがちらほら歩いている。
みんなが歩く方向とは反対に自転車を漕いで数分で勝の家に着いた。