君と僕の21日間
「おーやっと来た!」

縁側には、勝を除く全員が揃って寛いでいた。

「ごめん、花火買えなかったわ。みんなが買ってくれたの割り勘しよ。」

「それがみんな買ってきてねぇの。」

昴が肩をすくめてそういうと、春彦が「お前もだろ!」と突っ込む。

「なんだ。じゃあ、花火は無しか。」

「それより、たけちゃん久しぶりだよな。元気かよ?」

炭酸のペットボトルを首元にあてながら、そう言って笑うジョージを見て、懐かしさが蘇る。
ジョージとは少年野球と中学の野球部で一緒だった。強打者で、高校も野球の名門私立を選んだから、今も野球漬けの毎日なんだろう。
心なしか中学の時より黒く焼け、ガタイも良くなっている。

暑い暑いと言いながら、凍らせて持ってきたペットボトルをお互いの首に当てて、驚かしたりしてたのが、もう遥か昔に思える。
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