君と僕の21日間
夏のはじまり

夏が来た。

自宅の庭にいる蝉の鳴き声が、耳障りでようやく目が覚めた。

すでに昼の14時を過ぎたというのに、身体が怠くて起き上がることすら出来ない。


今日何日だっけ。


ぼんやりとする思考のまま、手探りでスマホを探す。


枕元に無ければ、ベットの脇に滑り落ちているのがいつものことだった。


ホームボタンを押すと昨日、正確には今日の早朝にやってたゲーム画面が立ち上がる。
それを無視してホーム画面に戻ると未読のLINEが来ていた。

友達からのLINEの中に混じって知らない人からLINEが来ている。


「ん?誰だよ、これ。」


開くと同時に暑さでまともに動いてなかった身体に寒気が走った。



『ようやくスマホ買いました!
イタリアどーだった?』
4月5日 既読


今日
『位置情報
1305 常盤台 』
13:07



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