鬼女と呼ばれた女王。
「黙りなさい!!!何故、分からぬふりをするのですか!!貴方は賢い、分からぬはずないでしょう!!今、火国王家の血を引く私はこの国にとって不利でしか無いのです。そして、慎国と争うかどうかを今後決めてゆくのに王位継承者は二人もいりません。」

舜英は初めて泡鈴に怒鳴った。

「いいえ、分かりません……分かりません。」

泡鈴の顔はボロボロだった。舜英が死なねばならない理由を悟ったから、よけいに顔をゆがめた。

そんな泡鈴を見兼ねて舜英は、泡鈴を抱きしめた。舜英より年上と言ってもまだ、19歳。10歳の頃から面倒を見ている舜英の死を受け入れたく無いのだ。
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