あの日の帰り道、きっとずっと覚えてる。

次の日。
まだ新学期だからか、給食はまだ無い。
お昼までに帰らされる。

なんとか喋りかけようとしたが、勇気が出なかった。

コソコソと向こうの方で声が聞こえる。

「ちょ、誰か岸元さんに話しかけてぇや」

私と同じく、羞恥のせいで話しかけられないのかもしれない。

私もそんな気を知られまいと、窓の外をじっと見つめていた。
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