あの日の帰り道、きっとずっと覚えてる。
「…じゃあ、おかけください」
見かねた別の面接官が、椅子に座れと言ってきた。
座って。
目の前の椅子に。
そのくらいできるでしょう!
面接官だって思っているだろう。
私も同じことを自分自身に言っている。
だが、待てど暮らせど私の足は動かなかった。
私の血色のない、感覚のない右脚。
今の私には動かせないし、操ることもできない。
動かそうとしているのに!
「あのう…次の人もいるので…」
女性面接官が呆れたように言ってきた。
突き刺さった視線は刃の如く私の心を貫く。