あの日の帰り道、きっとずっと覚えてる。
「光希歩ー!光希歩これー!」
そんなところに翔琉が走って出てきた。
興奮気味なのだろう。
「これ、台所に落ちててんけど」
翔琉が手にしていたのは黄色とオレンジと白で編まれた…ミサンガ。
銀色の脚を見下ろすと、いつの間にかなくなっていた。
気が付かなかった。最近、下を向くことが減っていたからだろうか。
「あ、それ合格通知!?」
私は咄嗟にそれを持つ手を後ろへやった。
「み…見ないで…」
落ちても大丈夫、何度だって受けてやると思っていたけれど、実際問題、それが現実になってしまうと努力した分、傷はつく。
「え…。ん?でもそれ、合格って書いてるやん」
翔琉が指を差す方向には、上手く隠れきれていなかった紙が翔琉に見えるように姿を出していた。
もう一度、確かめるように紙を自分の前に持ってくる。
その紙の下部には『合格』とハッキリ書かれていた。
私は混乱して「え?」と声を漏らす。
さっきの文字はなんだったのだろうと思って見てみると、上部に大きな文字で『合否通知書』と書かれていたのだ。
そんなところに翔琉が走って出てきた。
興奮気味なのだろう。
「これ、台所に落ちててんけど」
翔琉が手にしていたのは黄色とオレンジと白で編まれた…ミサンガ。
銀色の脚を見下ろすと、いつの間にかなくなっていた。
気が付かなかった。最近、下を向くことが減っていたからだろうか。
「あ、それ合格通知!?」
私は咄嗟にそれを持つ手を後ろへやった。
「み…見ないで…」
落ちても大丈夫、何度だって受けてやると思っていたけれど、実際問題、それが現実になってしまうと努力した分、傷はつく。
「え…。ん?でもそれ、合格って書いてるやん」
翔琉が指を差す方向には、上手く隠れきれていなかった紙が翔琉に見えるように姿を出していた。
もう一度、確かめるように紙を自分の前に持ってくる。
その紙の下部には『合格』とハッキリ書かれていた。
私は混乱して「え?」と声を漏らす。
さっきの文字はなんだったのだろうと思って見てみると、上部に大きな文字で『合否通知書』と書かれていたのだ。