あの日の帰り道、きっとずっと覚えてる。
私の誕生日。
余震が来なければ。何もなければいいな。
甘い考えだった。
人は、自然の力には敵わない。
予想もできない。
やってきたこの地震が、やっと終わると思ったのに、終わるどころか、さらに強い揺れが来た。
いつまで揺れるの?
私が死ぬまで?
嫌だ。死にたくない。
人は本当の死を目の前にした時、すがりついてでも、生きたいと思うのだと知った。
当たり前のことだ。
でもそれは、やはり経験してみないとわからないのだ。
もし明日、地球が滅亡したらどうする?
どうせ皆一緒に死ぬんでしょう。
だったら暇を弄ぶよ。思う存分遊ぶよ。ぐうたら寝て過ごすよ。
そんな会話、誰しも一度はしたことがあるでしょう。
でも、これが本当に起こったら、きっと誰も、そのようなことは言えないだろう。
何としてでも生きる道を選ぶだろう。
この時私は思った。
もし明日、いや、今、何かしらの理由で死が目前に迫ってきても。
どんなに無茶な選択をしてでも、私は生きる。
地球が滅びるのなら、別の星に移住する。
たった一人、この世に残ったとしても。
私は生き抜いてみせると。