【完】スノードロップ ~希望~
「それで、なんて言ったの?」

「えっ?返事、待ってって言ったけど……」

「まぁ、体のことがあるからねぇ……。で、どうするの?」

「断るよ。ずっと一緒にいられないし」

「それはそうだけど……。じゃあ、奏多に告るの?」

「なんでそうなるのよ!」

「だって……」

菜々美は、さっきまでとは別人のように真剣な顔をした

「……わかってる。もう死ぬから、言ってくれてるんでしょ?」

「……」

「ごめんね、気を使わせちゃって」

「そんなこと、思ってない!」

「でも、事実だし……。現実だから、受け止めなきゃ」

「……」

「そんな顔しないでよ。私、困っちゃうじゃない」

「ごめん……ごめんね……」

「なんで誤ってるの?そんなに誤られたら……私……私……」

菜々美が涙を流し始めたのを見て、私まで涙が流れてきた

「ごめん……柚季。ごめんね……」

そんなに誤られたら、私、何言っていいのかわからなくなるじゃん

その後、私と菜々美は2人で泣き続けた

その夜は、菜々美の家に泊まることになった

私と菜々美は、1つのベッドで一緒に寝た

私はすぐに夢の中に入っていった

翌日

……パチ

「おはよう、柚季」

「おはよう。早いね」

「ちょっと寝れなくて……」

「……そっか……」

「ねぇ。今日、土曜日だし、どっか行かない?」

「いいよ」

「どこ行く?」

「う~ん……菜々美は、どこ行きたい?」

「私は、どこでも」

まぁ、菜々美だから、そう返ってくると思ってた

「じゃあ、街ぶらぶらしよっか」

「うん」
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