【完】スノードロップ ~希望~
ピーッ!ピーッ!ピーッ!

「悪く思わないでね。邪魔だから、やっただけ」

「……待って」

「!」

「なんでって顔してるね」

「どうして……」

「点滴には睡眠薬も入ってて、さっきつけてもらったばかりだから、眠りが浅かったの」

「……」

「そんなに私が邪魔なの?」

「……もちろんよ」

「こんなことしても、奏多は振り向いてくれないのに?」

「でもあなたがいなかったら、チャンスはまだある」

「……私を殺して、何になるって言うの?捕まるだけだよ?」

「捕まるもんですか。もう死ぬ人間が死んでもおかしくないもの」

「まぁ、それもそうだね」

「……」

「で、何が目的?奏多目当てで殺人はあり得ないもの。かと言って、点滴を抜いて殺すには理由がある。一体それは何?」

珍しく自分らしくない言い方で言った。
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