【完】スノードロップ ~希望~
そして、しばらくして……

『これで、入学式を終わります』

はぁ~

やっと終わった~

「菜々美ぃ~」

「えっ!どうしたの!?」

「あの紙、何も書いてなかった~」

「……えっ?」

「だから、紙に書いてある通りに呼んでって言われたのに、白紙だったのー!」

「じゃあ、あの文章、柚季が考えたの!?」

「うん」

「まじか……」

「まじだよ」

神かよ

あの一瞬で、考えつくなんて

「ううっ……文章、大丈夫だった?」

「うん。全然、問題なかったよ」

「……絶対、そう言うと思った」

「じゃあ、聞くな!」

「それ、ほんと?」

「ほんと。それより、後ろ」

「えっ?」

「渚澤さん!僕と付き合ってください!」

「挨拶、凄かったです!」

「あの~……」

「満点って、すごいですね」

「すごく美人ですね!」

「えっ!ちょっ!!」

「はいはい、ストップ。柚季が困ってるでしょ?」

私は、柚季たちの間に割り切った

「行くよ、柚季」

「う……うん」
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