【完】スノードロップ ~希望~
「!菜々美!」

「セーフ」

「!?あなた、どうして!」

「来るのを待ってたの、茂神さん」

「!?」

茂神さんは、病室から出ようとした。

ガタガタガタ……。

「無理よ。話が終わるまで出さない」

私ががそう言った。

「……」

「茂神さん。私に復讐することについては、置いといて……。私は、茂神さんに罪を犯してほしくないの。だから、お願い」

「それって、自分が死にたくないからでしょ?」

「違う。……そんなに私に死んでほしい?」

「えぇ、そうよ」

「……私が死んだら、罪を犯したことになるんだよ?」

「もちろんよ」

「……じゃあ、私が死ぬまで、少し話そっか」

ブチッ!

「柚季っ!」

「大丈夫」

柚季は自分で点滴を抜いた。

まさか、さっき言ってたことを……。

「……なんで……そこまでして……」

私は聞かれないぐらいの声でそう呟いた。

「あなた、自分から死ぬ気?」

「私はもともとそんな長くないから、死んでも全然いいの」

「……」

「そんなことより、お話ししよう。あなたの双子の妹について」
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