私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
「説明しろ信洋」
「いや、だからもーちょい待っててよ」
「んな格好させといて理由もなしか!!」
聞きなれた声の言い争いに思わず足を止める。う、嘘でしょ?まさか季龍さんも行くの?
田部さんを見れば、ニッコリといい笑顔を向けられる。
「お手をどうぞ」
「…はい」
決定事項らしいです。諦めて田部さんの差し出された手に手を重ねる。恐る恐る5センチはあるヒールを履く。…動きにくい。
田部さんにエスコートされたまま、玄関から外に出ると、言い争いをしていた季龍さんと信洋さんの視線がこちらに向く。
「…」
「…」
…季龍、さん。だよね?
季龍さんはとても高校生には見えなくて、スーツを着こなしている姿は様になっていた。
ドレスに着せられてる私とは比べ物にならなかった。