私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
『ッ琴葉!!』
…間違いない。ここだ。
ここで、おばあさまは殺された。
巨大なモニターと、独立した操作盤が階段下に見える。
ドアを押し開けてすぐに地下へ続く階段が現れる。一瞬フラッシュバックした記憶に息が詰まった。
ドアを閉めると視界が悪くなる。転ばない様に階段を下っていくと、機械音が聞こえてくる。パソコンの排気音もする。
手が勝手に震えはじめる。
『ここちゃんここにするー!』
自分の声が聴こえる。そんなこと、あるわけないのに。
階段を降り切る。
『殺せ』
『動かないでね。痛いの嫌でしょ?』
耳の奥に心臓があるみたいだ。嫌な汗が全身を舐める。