私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
目を見開いた暁くんは、倒れた男をもう一度見つめる。
これだけ時間経っても、一滴すら血が出ていない男を。
「どういうことだ…ッこんなもん、ただのおもちゃじゃねぇか!!」
暁くんが地面に叩きつけた銃が足元に転がってくる。…重い。これが、命を奪う重み…。
「ッバカにしてんのかよ!親父も、若も、みんな、俺を…」
「違うよ。みんな、暁くんが大事だから」
「はぁ!?こんな時に、俺の心配なんかしてる場合じゃねぇだろ!それに、ここに来たのは、俺の意志だ!!」
来るということは、人を殺める覚悟を背負ったということ。
それが、季龍さんが暁くんに示した最低条件。そして、暁くんは二言返事でその条件をすぐに飲んだ。
だから、彼の怒りはもっともだ。