私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)

「まぁ、そういうことにしておこうかの」

「ッあ、あぁ。…婚約会見まで待っておれぬな。婚姻届にサインを…」

「その話じゃが…。待ってもらおう」

源之助さんの一言に場の空気が引き締まる。

季龍さんに手を引かれ、肩を抱き寄せられる。その横を颯爽と通り過ぎていく信洋さんの手にはノートパソコンがあった。

机の上に置かれたパソコンはすぐに開かれて、陣之内総一郎に見せるように向けられる。

一瞬しか見えなかったけど、画面にはあの開くことができなかった青い画面が映し出されていた。

「それは?」

動揺を抑えたのは、ただの偶然だったかもしれない。それでも、その画面を見てすぐに言葉を返した陣之内総一郎に、油断してはならないと緊張が走る。
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