私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
ずっと立ちっぱなしだったから疲れたのかな?
車イスどこに置いてきたんだろ…?とりあえず、みんなに置いていかれる前に源之助さんも連れて行かなきゃ。
「源之助さん…?」
源之助さんは顔を上げない。どうしたんだろ?気が抜けちゃったのかな?
顔を見ようと歩み寄り、源之助さんの前で足を止める。
「どうかされました…」
…向けられたのは黒い鈍い光を反射させるモノ。
………え?
「ッ琴音!!!」
声が響いたのとほぼ同時に後ろに引っ張られる。抵抗できないままに倒れていく視界の先に、冷たい色の瞳を見る。
乾いた音が響く。
直後、地面に倒れたのとほぼ同時に、タバコの臭いに包まれる。
「何してんだっ親父!!!」
平沢さんの怒号が響く。何が起きたのか、頭の理解が追い付かない。