私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
「琴音、手握ってみろ」
「…」
俺もできる限り琴音に時間を当てた。
奏多たちのようには出来ないが、簡単なものは出来る。
言葉をかけて繋いだ手を動かしてやる。琴音は俺に視線を向けるだけで動きはしない。
「琴音、声出してみろ」
「…」
「口動かせねぇのか?飯、食べなきゃまた痩せるぞ」
「…」
「琴音」
頭を撫でる。琴音の表情は変わらない。
ただ俺を見つめるその目は、なんの色も写してはくれなかった…。