私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
看護師さんたちは病室を出て行って、また病室は静けさに包まれる。
ベッドで眠る横顔は穏やかで、幸せな夢を見ているんじゃないかって思えた。
…そういえば、季龍さんはどこまで行ってしまったんだろう。
一向に戻ってくる様子のない季龍さんを思い出して、探しに行こうと病室の外に足を向ける。ふと、後ろ髪を引かれたような気がして振り返る。
「…何、これ」
殺風景な病室の棚の上に1つだけ置かれているそれに近づく。
見てもいいのか、少し迷ったけど、見ないといけないような使命感に駆られてそれをめくる。
そこに綴られた文字に息をのんだ。