私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
また気づいたら寝ていたらしい。
また変な格好で寝てた…。あちこちが痛いのを気のせいにして、身を起こす。
午前3時。…何時に出るんだろう。隣の部屋とはいえ、季龍さんが部屋を出る音なんて気づけない。
…おいて行かれるかも。
一瞬浮かんだ考えを、首を横に振って追い払う。
でも、もし…。もし、季龍さんが私のことなんて忘れてしまうほど、憔悴していたら?
もし、季龍さんにとって、私はもう不要だったら…。
溢れ出す考えが止まらない。
季龍さんに、捨てられる。
「ッ…」
身支度を整え、部屋から出る。廊下に出ると冷気が体を包む。
…誰もいない。人の気配が、全くない。
冷たい…。