私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
季龍さんの誕生日会当日。
梨々香ちゃんの声掛けに永塚組は総動員されていた。
信洋さんの手まわしで季龍さんの帰りは18時ごろとなっているらしい。おまけに昨晩は帰宅しないという徹底ぶりだ。
そんなおかげで実に堂々と誕生日会の準備は行われてる。
梨々香ちゃんを司令塔に厳つい男性陣がかわいい紙飾りや風船を部屋に飾ってるのは、少し面白い光景でもあったけど…。
私はというと、暁くんと奏太さんと一緒に料理の仕込みに大忙しで、今日も朝から揚げ物からケーキと台所の機能をフル活用してる。そんなおかげで夕方に差し掛かってくるころにはずいぶん落ち着いていた。
「やっぱお姫様の手際にはかなわねぇなぁ」
「琴音、あと揚げるだけだよな」
「うん。ケーキもできたから大丈夫だよ」
久しぶりに作ったから不安だったケーキもなんとかできた。
…というより、さすがにホール1つでは到底足りなくて、10個も作ればさすがに感覚も戻ってきて作れたってだけなんだけどね。