私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)

少し背伸びなんかもして和んでいると、玄関の方が少し騒がしかった。

気になって廊下をのぞいてみると、組員の人たちが大慌てで駆け回ってた。

「どうしたんですか?」

「ッ琴音さん!助けてください!!」

「はい?」

「どうしたんすか?」

声をかけるなりすがりつかれて首をかしげる。聞いていたらしい暁くんも台所から顔を出して、青い顔をしてる組員さんを見つめる。

「ッ若が帰ってくるみたいなんですよ」

「え?」

「信洋さん18時って言ってましたよね?」

「それが、取引を早々に終えたらしい。あと10分もしないうちに着くらしいんだよ」

組員さんによると、季龍さんの運転手として同行していた人からメールが来たらしい。

運転手さんにも季龍さんを引き留めるような理由はなく、やむを得ず戻ってきてるらしい。その連絡を受けたために大慌てで動いているとのこと。

確かに季龍さんが戻ってくる18時という時間に合わせて動いていたために、屋敷中のあちこちが散らかっている。

あと10分で片が付くとはとても思えない…。
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