私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
「信洋、てめぇ」
「い、いや…。あのさ、別に悪気は…」
「あぁ?」
「ッ季龍さん、お、落ち着いてください」
信洋さんに殴りかかろうとした季龍さんにあわてて抱き着いて止める。
せっかく梨々香ちゃんが企画した誕生日会なのに、その前に誰の血も見たくないし、季龍さんの気が殺伐としてるのも嫌だ。
季龍さんの視線が向けられる。少し困惑しているような目で、さっきまでの迫力はもうない。もう、大丈夫かな。
「ここちゃ~ん」
「信洋さん殴りたいなら、後で殴ってください」
「ッひでぇ!!」
すがるような視線は、一瞬で裏切られたといわんばかりの目に変わる。
それがトドメだったのか、季龍さんは完全に落ち着きを取り戻した。