私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)

お風呂から出てほっと一息つく。

あったかかったぁ…。

思ってたより冷えていたみたいで、お湯が熱くてなかなか湯船に入れなかった。

でも、そのお陰で頭も冷えたみたいで、さっきの自分がおかしかったのはよくわかった。ほんとにどうかしてた…。

恋は盲目とか、本当に誰が言ったんだろう。

理性とか、感情とか、全部コントロール出来なくなる。

「季龍さん」

「なんだ」

「ッ!!?」

体ごと飛び上がって振り返ると、お風呂上がりらしい季龍さんとバッチリ視線が重なる。

し、心臓口から出るかと思った…。今だに早音打つ心臓が身体中に響いて少し気持ち悪い。

固まったままでいると、手を引かれてあっという間に季龍さんの腕の中に収まった。

「遅いんだよ。女の風呂…」

「…」

待っててくれたって、こと?

そういえば、季龍さんお風呂上がりなのにそれほど体は火照ってない。むしろ、少し冷たいような…。
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