私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)

その後、しばらくして…。

学校では修学旅行の話で持ちきりだったけど、屋敷に戻ればそんな話は一切出ない。

そんなわけで関係ないこととして頭の縁に追いやっていた。

………はず、なんだけど。

「気を付けろよ」

「こっちのことは気にしないで楽しんできてね」

「お土産よろしくー」

「琴音さんっ!お気をつけて!!」

「先公の目逃れるのには物陰っすよ!」

何で見送られてるんだろ?

何で私はいつの間にか完璧に用意されてるらしいボストンバッグ持ってるんだろ?

…って最後のおかしくない??

「ほら、ここちゃん遅れるよー」

信洋さんに急かされて慌てて玄関を出る。いつもの高級車には既に季龍さんが乗り込んでいた。

いつも開いていないはずのトランクは開かれて既にボストンバッグがもうひとつ…。
< 361 / 407 >

この作品をシェア

pagetop