私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)

「…琴音、見たいところがあるなら足を止めろ」

「…」

「どこでもいい。お前が行きたいところ、どこでもいいから、連れていってくれ」

促しても、琴音から足を踏み出すことはない。

…何してんだよ。また同じこと繰り返してんだろうが。

琴音に反応を求めるな。反応を引き出すのが目的だろうが。俺がそれを琴音に押し付けるな…。

息をつく。疲れてきたらしい。休むか…。

幸い近くにあったフードコートに立ち寄り、空いている席に琴音を座らせる。

…そういえば、琴音は口の中に入れてやれば少量食べてるんだったな。

昼飯の時に暁が琴音にみかんを食わせていたことを思い出す。

そうだ、前信洋がケーキ与えてたとき、申し訳なさそうにしてたが、嬉しそうに食ってたな…。

…試してみるか。
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