私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
羽をモチーフにしたネックレスだ。
どうしてそれを与えたかったのか分からねぇ。でも、これだと直感が告げた。
琴音の頭を撫でる。アンクレットはまた探すとして、それよりも何もついていない琴音の左手を見る。
指環は同じやつがいい。琴音はあれを大切にしていたと梨々香も暁も口をそろえていた。
「…琴音、指環見に行こう」
「…」
「少し歩くが、同じものがいい。…俺のわがままだけどな」
あれを選んだときの気持ちを思い出す。
気恥ずかしいが、それでも必死だった。離れるこいつに俺を思い出させるために、探してきたそれ。
同じものを用意したいと思った。