私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
「幼馴染みなら、信洋が家に帰した」
「…」
本当に?季龍さんの言葉をそのまま受け止められない。
「琴音、顔を上げろ」
「…」
「…上げろ」
顎を掴まれて強制的に顔を上げさせられる。季龍さんは、私の目を見るとその眉間のしわを深めてしまう。
私は、今どんな顔をしていたんだろう。ううん、きっと酷い顔をしていたと思う。
季龍さんを信じ切れていない目を、向けていたんだ。
手が離れる。
自然と再びうつむいたのは、罪悪感のせいか、それとも怖いから…?