私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
1人用のベッドがきしむ音がする。
「…ここにいる。だから、早く寝ろ」
分かってる。
ご主人様は、決して好きになっちゃダメ。
…でも、“宮内 琴葉”ではなく、“葉月 琴音”なら、季龍さんを、好きになってもいいのかな…?
「琴音」
頭を撫でられて心地いい波に瞼が落ちていく。
あったかい。
守ってくれる手。体温は、安心する。
ここにいていいんだって思えるから…。
「……………」
季龍さんの声が聞こえた気がしたけど、それを聞き取れるだけの意識はなくて、包み込んでくれるぬくもりの中で目を閉じた。