医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
「……はい」
〝はい〟とその一言の返事をするのすら、鼓動が高鳴りすぎて苦しい。
再び見つめ合った天笠先生の真剣な表情が柔らかくなる。
子どもが怖いと訴えてくるほど無表情だった先生が、本当はこんな風に優しく笑ってくれると知ってしまった時から、私は先生に惹かれていったのかもしれない。
「嬉しい」という囁きが唇を振動させる。
そのまま奪われた三度目の口付けは、始めは優しく触れていたけれど、次第に強く、情熱的になっていった。
唇の弾力を楽しみ、結んだままのそれを割ると、熱い舌が入ってくる。
クールな天笠先生のイメージには似つかわしくない求めるようなキスを仕掛けられ、身体の熱はぐんぐん上昇していく。
背中を支えている手がTシャツの裾から中へと入ってきて、反り返るように背筋が伸びてしまった。
「先生、あの、お片付けが」
「あとでやればいい」
「でも、せっかく淹れてたコーヒーが……」
「また淹れなおす」