医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
「せんせ、あの……」
「ん?」
「あの……恥ずかしい、です……」
部屋の中には、ベッド近くにあるスタンド照明のオレンジ色の灯りが淡く灯っているだけ。
あとは開け放ったドアからリビングの明るさが入り込んできているだけだけど、それでも寝室は明るい感じがしている。
「じゃあ……」
「……?」
先生の手が不意に私の両手首を掴む。
その手を持ち上げると、自分の顔の前へと導いた。
「取ってくれるか」
「えっ……眼鏡を、ですか」
「邪魔だしな」
私が見られて恥ずかしいなんて言ったから、眼鏡を取ればはっきりとは見えないということなのかもしれない。
そんな気遣いに、なるほど、と思う。
私の手で先生の眼鏡を外すという行為が、普段では有り得ないシチュエーションで更なる鼓動の高鳴りを煽る。
そっと外した眼鏡を腕を伸ばしてベッドサイドへと置くと、先生の熱い手が素肌の背中を包み込んだ。