医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
「あの、素朴な疑問を、一つ……」
「なんだ?」
「直希先生は、その……いつから、私のことを……?」
好きだと言ってもらえた。でも、いつからなのだろう?
さっきからそんなことを考えていた。
「そんなことを聞くのか」
「え、変ですか? 気になります」
どこか言い渋るような空気を出した直希先生に熱い視線を送ってみる。
私のキラキラな眼差しを受け、渋々といった感じで口を開いた。
「それは、あれだ。笑ってくれと言われた時からだ」
「へっ? あ、あの超失礼な態度取った時ですか⁈」
私が先生の口角をグイッと手で押し上げた、あの相当無礼な出来事。
まさかの、あれが恋に落ちた瞬間だというのか。
「そういう芽衣子はどうなんだ」
「わっ、私ですか?」
先生の声が下の名前で私を呼んだことにドキリとしながら、先生と出会った頃からを思い返す。
「私は……先生が笑ってくれるようになってから、いつの間にかです」