医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
クールな先生のお世話係?



昼、一時過ぎ――。

担当部屋のお昼ご飯の介助が終わり、自分のお昼を取りに病院の食堂へと向かう。

なんだか今日は普段以上に疲れた気がする。

まだ午前が終わっただけなのに、なんだこの疲労感は……。


「芽衣子ちゃんがカツ丼なんて珍しいね」


カウンター越しに声を掛けてきたのは、うちの病院の食堂で働く遠野(とおの)ひまりちゃん。

お昼に食堂に行くと、いつもこうして必ず声を掛けてきてくれる。

この病院に勤めて、まだ環境に慣れない頃からの唯一の話し相手で、私にとってはひまちゃんは癒しの存在だ。

歳も同じ二十七歳というのがわかって、最近はより親近感を覚えている。


「珍しいでしょ? つい頼んでたよ……」

「何、お疲れな感じ?」


お昼のラッシュ時を過ぎた食堂は、食事を頼む人もまばら。

ひまちゃんはマスクをずらし、カウンターに両腕を載せて乗り出した。

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