医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
「それがさ……今日から新しいドクターが来てさ、その先生にちょっとね……」
「え、何なに? 厳しいとか? 怒られたとか」
「ううん、そうじゃないんだけど……顔が、怖いというか」
「顔が怖い?」
「子どもたちが怖がっちゃってね……だって、ニコッともしないんだよ? 子ども相手の仕事だっていうのに」
つらつらとつい不満をもらしていると、見ているひまちゃんの表情がぴたりと固まる。
ん?と不思議に思った時、横からすっとカウンターに食券が出された。
「それは、俺のことを言っているんだよな?」
「ふぁっ!」
驚きすぎて、口から変な声が飛び出す。
私の後ろにはいつの間にか現れていた天笠先生が立っていて、やっぱり私のことを真顔で見下ろしていた。