医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
小学校二年生になる若林(わかばやし)航くんは、慢性腎炎でもう長い入院生活を送っている。
そう言われた航くんは、“まずい、バレてる”みたいなバツの悪そうな顔を見せる。
「いつも頑張って飲むのに、どうしたの?」
「……昨日は飲みたくなかったんだよ」
「毎日飲まないと、病気がよくならないんだよ?」
入院している子どもたちは、いつも本当に頑張っていると思う。
辛い治療、痛い処置、美味しくないご飯を食べ、薬だって休まず飲まなくてはならない。
そういう中で生活している子どもたちに、『頑張れ』と言うのは、時に辛い。
もう十分、毎日頑張っているからだ。
「よしっ! じゃあ、今日は頑張って飲めたら、新作作ってあげちゃう」
「え?! 新作、恐竜?」