医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
「いやいや、もっとすごいの作れるようになったの、ドラゴン!」
「うっそ、すげー!」
得意げに笑って「帰って家で練習してるんだからね〜」と言うと、航くんはどこか照れくさそうに、そして嬉しそうに笑顔を見せる。
“新作”というのは、折り紙のこと。
小児病棟の子どもたちの楽しみの一つにもなっている折り紙は、私も小児科勤務をするようになってかなり練習してきた。
はじめは鶴も上手く折れなかった私が、今ではかなり高度なものを折れるようになっている。
私、白雪芽衣子(めいこ)は、ここ『関東医科大学附属病院』の小児病棟の看護師をしている。
看護師の資格を取ったのは約一年前、二十六歳の時。
それまでは高校卒業後、介護施設でのヘルパーの仕事をしていた。
二十四歳になる年に看護学校に入学し、看護学校を卒業後は一年ほど町医者の内科で仕事をした。
そしてこの春から、念願の大学病院での採用が決まったのだ。