医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛


看護師としてはもちろん、この病院に来てからはまだ新米も同然。

小児病棟の看護師の中では一番下っ端だ。

高校卒業後にストレートで看護学校へ行き、最短の二十二歳になる年から看護師になった人は、歳は下でも業務上では先輩になる。

そんなわけで、同じ小児病棟でも、歳下だけれど看護師としては先輩が何人かいる。


「あれ、のぶくん、腕の包帯どうしたの?」


朝の検温に回りながら、四人部屋の一人、斎藤信人(さいとうのぶと)くんに声を掛ける。

朝の申し送りで、右腕に処置後の包帯が巻かれてあると聞いていた。


「朝起きたら緩んでたから、さっき取っちゃった」

「そっか、じゃあ、付け直そうね。お薬も塗り直しだ」


押してきたナーシングカートから、塗布する副腎皮質ホルモン剤と包帯を取り出す。

のぶくんをベッドに座らせ処置を始めた。

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