医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
声が聞こえた途端、鼓動が跳ね上がっていた。
こんな話の最中で来るなんて、タイミング悪すぎる!
「なぁ、先生、白雪ちゃんと――」
「あぁぁぁ! ちょっと、やめなさい!」
遠慮なく天笠先生にも話を振ろうとされて、慌てて声を上げて止めに入る。
だけどその努力も虚しく、「どういう関係なんだよー?」と盛大に聞かれてしまった。
意識とは別で顔に熱が集まる。
どういう関係でもない。
例えこの間のことを目撃されていたからって、子どもたちにこんな風に冷やかされて、先生だって迷惑だ。
そう思う反面、もし今、この場で先生が思いっきり迷惑そうな顔でもしたらショックかもしれない、そう思う自分も不思議なものでいたりする。
それがなんとなく怖くて、先生には目を向けず、子どもたちに向かって「あのね」と努めて呆れたような声を出した。
「先生に迷惑でしょ。先生と白雪さんはここでお仕事する仲間でね、この間はたまたま外でお会いして、それで――」
「大人の事情に子どもが口を出すんじゃない」