医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
え……?
上手いこと弁解して丸く収めようとする私の言葉を制して、天笠先生が口を開いた。
その言い方ははっきりと否定するものではなく、むしろ含みを持たせているように私には聞こえてしまう。
恐る恐る天笠先生へと顔を向けると、余裕のある笑みを浮かべて子どもたちを見ていた。
「え!? じゃあやっぱり、白雪ちゃんと先生って」
「君たちのご想像にお任せするよ」
そんな言い方したら、この子たち完全に勘違いしちゃいますけど?!
先生の発言にハラハラし、オロオロとする私へ、天笠先生は「このテープ固定、ちょっと強すぎるな」と、さっき私が直した航くんの点滴を見て言う。
「血行障害を起こす場合もあるから、弱すぎず強すぎずで固定した方がいい」
「あっ、は、はい! やり直します」
指示されても天笠先生の顔も見ることもできず、「ごめんね」とそっと航くんの手を取っていた。