医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
「白雪ちゃんが今日夜勤?」
航くんの隣のベッドののぶくんが、入ってきた私を見るなり聞いてくる。
「あー、うん」と答えながら、航くんのベッドへと近付いた。
「のぶくん、航くんは? トイレ?」
「さぁー? さっきスギくんたちと出てってから戻ってきてないけど」
スギくんとは、この間私を冷やかしたここの部屋の高学年男子だ。
のぶくんの話を耳にしながら、航くんのベッドをなんとなく整頓する。
枕の位置を整えた時、その下に散剤の袋のゴミが出てきて、置き直した枕を浮かせた。
「えっ……嘘っ!」
「どうした?」
枕を手にしたまま思わず声を上げた私の背後に、天笠先生がやってくる。
私が驚き目を落とす先を共に見た先生から、呆れたような深いため息が聞こえてきた。