私の失恋の行き着く先は…No.5
再会
「三島さん、ちょっといい?」
総務部長に呼ばれ、部長のデスクに駆け寄る。
「なんでしょうか?」
「営業部の青山課長がこっちに戻って来るんだ。さっき辞令が正式に発表されてね」
「そうなんですか」
事前に知っていたせいか、思ったほど動揺はしなかった。
「諸々の手続きと書類一式、お願い出来る?」
これは、仕事。
仕事なんだから。
何度も心の中で言い聞かせてみても、手続き等はどうしても本人とやり取りすることになることは重々わかっている。
さすがに無理だ、と判断した。
「範子ちゃん、ちょっといい?」
範子ちゃんを手招きすると、部長にお願いした。
「私以外にも出来るように教えたいんですけど、よろしいでしょうか?彼女に任せようと思いまして」