私の失恋の行き着く先は…No.5
「それじゃあ、よろしく」
部長は呆気なく了承してくれ、ホッと胸を撫で下ろした。
「範子ちゃん、サポートするから頑張ってね」
「はい~」
不安そうな範子ちゃんの背中を軽く叩いた。
これがいいきっかけなのかもしれない。
今後、いざという時の為にも。
私はこの日を境に、少しずつ同僚たちに仕事を振っていった。
通常業務をこなしながら、まるで引き継ぎのように仕事を教える姿は、周りにはどう見えていたんだろうか。
「まさか三島さん、会社辞めるの?」
「三島先輩、異動とか…、まさか退職とかじゃないですよね?」
内心ドキッとしながら、それを悟られないように笑って誤魔化した。
そんな日々が続き、ついに彼が戻って来る日が訪れた。