私の失恋の行き着く先は…No.5
「陽亮さん、結婚するんでしょう?相手は…、噂で聞いた。年下金髪美女で、営業アシスタントで、同棲してて…」
「待て待て待て」
陽亮さんは私の言葉を遮って勢いよく立ち上がると、私の目の前に跪いた。
「俺が誰と結婚するって?」
大きな手で頬を撫でられる。
「だから…、年下金髪美女で、営業アシスタントで、同棲してて…」
なんでこんなことをもう一度言わないといけないんだ。
悲しくなってきて、いつの間にか頬に涙が流れ落ちた。
「誰だよ、それ」
陽亮さんは項垂れて大きく溜め息をついた。
「誰かは…、知らないけど…」
「俺の周りにそんなヤツいないけど」
「えっ!?向こうで知り合った、とか…」