私の失恋の行き着く先は…No.5
「営業アシスタントは俺の部下で男。それにずっと独身寮で一人暮らしだったぞ」
「じゃあ、年下金髪美女…」
「だから、そんなヤツ、俺の周りにいないんだけど」
「へ?」
「そもそも結婚って、どっからそんな話?」
「それは…、範子ちゃんが…、扶養がどうとか…」
徐々にしどろもどろになっていき、声が小さくなっていく。
「あぁ、確かに聞いたな。今後のために」
今後のためにって、やっぱりそういうこと…?
新幹線の中でたくさん泣いたくせに、また次々と溢れ出す涙を止めることが出来ない。
きっと目は腫れて、また酷い顔になっているに違いない。
そんなぐちゃぐちゃの私を陽亮さんは強く掻き抱いた。