私の失恋の行き着く先は…No.5
1年前
1年前、お正月休みが明けた、とある日。
「俺、海外転勤になった」
彼の部屋で一緒に晩御飯を食べていた時、ふと彼は箸を止めて言った。
「おめでとう!凄い!」
私は目を輝かせて喜んだ。
純粋に嬉しかった。
海外転勤は彼が希望していたことだし、将来に繋がる栄転なのだから。
外資系企業の営業部の課長であり、私の5歳年上の恋人。
会社は同じでも部署は違う私たち。
社内恋愛が禁止という会社ではないけれど、特にオープンにもしていなかった。
付き合って6年。
ズルズルと付き合っていたわけではない。
お互い真面目に真剣に付き合っていた。
将来的には結婚を、と。