私の失恋の行き着く先は…No.5
「身体、大丈夫?」
頭を撫でながら、優しく気遣ってくれる陽亮さん。
私は一ミリも離れていたくなくて、陽亮さんの胸に顔を埋めた。
身体中が気怠いし、恐らくは立ち上がれないくらい腰砕けの状態。
けれど、それすら幸せで嬉しく思える。
「陽亮さん、私を離さないで」
私は陽亮さんの身体に絡みついた。
陽亮さんはなにも言わなかった。
なにも言わず、私の身体を強く抱き締めてくれた。
その日から、陽亮さんから激しく求められる夜は続き、あっという間にアメリカに出発する日を迎えた。
本当はもの凄く寂しかった。
会社も同じで、ほぼ毎日のように陽亮さんの部屋で過ごしていた。
しばらくは会えない。
しかも、日本とアメリカという遠距離。
会いたいと思っても、すぐには会えない距離だ。